2、ネオクラシカル・ベースボールとは / What's Neoclassical Baseball

ここからは具体的にネオクラシカル・ベースボールが他の独立リーグと何が違うかをお話していこうと思います。すでに全国津々浦々にある独立リーグと何が違うのか?

まず、現在の独立リーグの現状を見てみましょう。現在独立リーグでプレーする選手は、NPBのドラフトから漏れた選手が夢を諦めきれずプレーしながらNPBのドラフトを待つ若者か、NPBを戦力外になりNPB復帰のわずかな夢を持つ選手のいずれかのように思います。また、最近ではアジアはじめ海外の選手がNPBを夢見てやってくる事も多くなったようです。それはとても良い事でしょう。

しかし、NPBの非公式3軍組織みたいなリーグで独立と言えるのでしょうか?

NPBはそこからいい選手を引き抜けばいいだけだからメリットしかないけれど、独立リーグからしたらいい選手が抜けて戦力はダウンするし、文化の担い手としての選手がすぐいなくなれば文化は何も残らない。ファンもすぐいなくなる選手は応援しにくい。だから球団がその土地に根付くのは難しいのではないか。現在日本は過去の野球の栄光で、中高年以降の年配の男性は人生のどこかで野球部や少年野球に所属した経験がある人が多い。だから当然地方の中小企業の社長なども野球好きが多く、余裕があれば若者の夢を支援してやろうという人も多い。そういう日本が培った野球文化が独立リーグを支えているように見えます。しかし、今後はスポーツは野球だけが支配的でないジェネレーションがやって来ます。民放のゴールデンで巨人戦が放送されなくなって久しく、今後野球だけが支配的な地位であり続けるのは難しいと考えるのが妥当だと思います。僕の世代ではプロレスがゴールデンの時間で放送していたなんて信じられません。同じコトが起こります。すでにDAZNでは野球は有力なコンテンツの一つにすぎない。バスケのbリーグやサッカーも地方スポーツの魅力的なコンテンツになっています。野球の独立リーグの立ち位置は更に厳しいものになるに違いありません。

だから、独立リーグは今こそ独立するしかないと考えます。

NPBに選手を輩出する事だけが目標のしみったれたリーグはやめるべきです。そんなリーグに魅力はないし、魅力がなければ収益は上がらない。野球というスポーツに魅力がないわけじゃない。でも、ただプレーする以上の魅力を提供するのが僕が思うプロスポーツです。

では、何を生み出す事がネオクラシカル・ベースボールの文化となるのか。

答えはストーリーです。

それは選手ひとりびとりの歩んだ人生かもしれませんし、球団の、ファンの、スタッフの、道具の、ネオクラシカル・ベースボールに関係する森羅万象のストーリーです。このストーリーこそが最高のエンターテイメントだと僕は思うのです。一つのプレーや勝利に熱狂するにしても、その一つのプレーを身につける為の練習(ストーリー)やリーグ戦を戦う中でのその一勝の意味、その一勝の為のチームの戦略(ストーリー)がなければ熱狂は生まれません。そのストーリーは何でもよいわけではありません。結論として後ろ向きなメッセージや虚飾のストーリーはいつかその因果を刈り取らなければいけません。ポジティブを装って前向きを気取るわけではありません。真摯に取り組んでいれば一時的な停滞はあっても必ずポジティブなものになります。栄養を摂取しても消化する時間を待たずして強い体を作る事は出来ません。だから、ネオクラシカル・ベースボールはリーグが一丸となってその人のあらゆる困難に立ち向かうあらゆる手助けをします。そして、生み出される輝かしい栄光のストーリーをエンターテイメントとして伝えるのです。

選手はスポンサーの宣伝要因ではなく、選手自体の生み出すプレー、その繋がりたいがストーリーとなり利益を生んでいく新たな文化を目指します。

NPB、MLBとは違う魅力と文化を生み出し、真の独立を得た野球文化、それがネオクラシカル・ベースボールです。

 

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